ニノイ・アキノ(元フィリピン上院議員)氏没後23年: アロヨ政権下での政治
的殺害犠牲者に重ね合わせた追悼集会への案内
「フィリピン人は、そのために死ぬ価値のある人びとである(フィリピン人のた
めなら死んでもよい)」というとても有名な文句を言ったのは、1983年8月21日
に銃殺されたベニグノ・“ニノイ”・アキノ氏です。ニノイは、独裁に反対した
ために政治的殺害犠牲者となった最も著名な人物です。彼の死から3年経って、
ピープル・パワーの盛り上がりにより、マルコス大統領(当時)の独裁体制が崩
壊し、フィリピンに民主的体制が生れました。
それから20年以上を経た今日、民主的社会の建設によりフィリピン人が得てきた
ものは、そのほとんどが現在の強権的なアロヨ政権の下で失われようとしていま
す。現時点までに、同政権下で殺害されたジャーナリスト、法律家、教会関係
者、活動家、人権擁護家は717人にものぼります。去る7月31日だけをとっても、
1日で3人が政治的殺害の犠牲者となりました。こうした殺害には同じパターンが
見られます。覆面をした暗殺者がオートバイに乗って、アロヨ政権に反対してい
る標的に近づき、強力な銃で殺害するというものです。こうした殺害は全国各地
で組織的に行われていることから、大規模な資金と機構を持つ政府のような組織
が背後に存在するのではないかとの疑いがあります。
フィリピンは今や、アジアの「キリング・フィールド」として知られるようにな
る一方、フィリピン国民は以前にも増して飢餓と貧困に苦しんでいます。アロヨ
政権はこうした困窮者に対して有効な措置を講ずるというよりは、外国からの援
助を得てダム、道路、橋梁などの建設を約束するだけです。ガソリンなどの物価
は日々値上がりしており、日本をはじめとする外国で働いているフィリピン人が
母国で暮らす家族の生活苦を助けなければなりません。
あらゆる生命は尊いものです。耕すための土地、食糧、人並みの仕事といった基
本的人権を保障するものを是非とも必要としている人びとから、生命を奪うこと
はできません。また、人権擁護家や貧困層のために働いている人びとは保護され
こそすれ、殺されるようなことがあってはなりません。しかし大規模にわたる殺
害は止んでおらず、フィリピン国軍最高司令官であるグロリア・マカパガル・ア
ロヨ大統領は未だきちんと対処していません。
フィリピン人は、母国に暮らそうと、外国に暮らそうと、フィリピン人のために
命懸けで尽くすところがあります。ここ日本でも、現今の課題に直面して、日本
各地のフィリピン人団体が横断的に集まり、「フィリピンの政治的殺害を止め真
の平和を求める有志連合」を結成しました。
この連合は、アジアでキリスト教徒が多数を占めるフィリピンにおいて、正義と
民主主義に基づく平和を回復するために努力することを呼びかけています。そし
て、政治的殺害を止めさせ、アジアのキリング・フィールドという汚名を払拭
し、また、団結と相互の努力によってフィリピン人の矜持を取り戻すことを求め
ています。こうした矜持は、フィリピン人移住者としての権利と福祉を実現する
ために団結し協同するならば、得られるでしょう。
「フィリピンの政治的殺害を止め真の平和を求める有志連合」は、2006年8月20
日1時30分~4時まで最初の会合/フォーラムを開きます。平和を愛する日本人
の方々を含めた皆さん、万障をお繰り合わせの上、是非ご参集ください。場所は
次の通りです。Rinshi 21Kumin Shkaijo, 1-4-1 Koyomadai, Shinagawa-ku,
Tokyo (Tel 03 5704 4021)
「フィリピンの政治的殺害を止め真の平和を求める有志連合」特別委員会のメン
バーより、心から感謝を申し上げます。
Respectfully yours,
Virgie Ishihara, Coalition Chairperson and Filipina Circle for
Advancement and Progress (FICAP) Nagoya Chapter President.
Yuko Takei, Coalition Vice-Chairperson and spokesperson of Philippine
Women's League (PWL)
Vida Teresita Beltran, Coalition Chairperson and Kalipunan ng mga
Filipinong Nagkakaisa (FICAP) Saitama Chairperson
Agalyn Nagase, Coaliton Chairperson and the National Convenor of KAFIN
Cora Kasuga, Coalition Membership Committee and FICAP National
Chairperson
Cesar V. Santoyo, Coalition Education and Campaign Committee,
Coordinator, Center for Japanese-Filipino Families.
Office Address:
Coalition of Enlightened Filipinos in Japan
702 Kikyo Heights Nishigotanda,
2-26-3 Nishigotanda, Shinagawa-ku, Tokyo 141,
Tel. 03 3491 2408 Fax 03 3783 1033
Email: pinoy.koalisyon@gmail.com
Thursday, August 17, 2006
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